目次
2026年・世界株の大枠シナリオ
- 世界GDP成長率はおおむね2〜3%程度と「トレンド並み」、リセッションではないが高成長でもない“ほどほどの拡大”がベースシナリオ。
- 各社の株式リターン見通しは、MSCI ACWIベースで「年率5〜10%程度」を中心レンジとするスタンスが多い。
- けん引役は
- 米国:AIを中心としたグロース株
- 新興国:インド・インドネシアなどの消費・製造業
- セクター:テクノロジー、通信サービス、金融、クリーンインフラ関連など。
地域別:国・地域ごとの見通しと株価目標
先進国(米国・欧州・日本)
- 米国
- S&P500について、ウォール街ストラテジストの平均ターゲットは2026年末で概ね7,200〜7,600ポイント(足元からの上昇余地5〜13%程度)。
- AI関連投資・高収益大型テック・金融セクターが収益成長を支え、依然として世界株の中心市場と見られている。
- 欧州
- 2025年に好調だった銀行・防衛・産業などに加え、2026年は内需や中型株も含めたより「裾野の広い上昇」を期待する見方が出ている。
- 景気は緩やかな持ち直しで、バリュー・ディフェンシブに投資妙味があるとの見解が多い。
- 日本
- インフレ定着とコーポレートガバナンス改革を背景に、ROE改善・株主還元強化を理由とした中長期の強気スタンスが主流。
- 海外勢の資金流入が続く前提では、TOPIX・日経平均ともに「利益成長+バリュエーション正常化」で2桁%リターンも視野に入るとの見方が多い。
新興国(EM)
- 金利低下局面・ドル安基調・構造的な成長力を背景に、多くの運用会社が「新興国株に対して建設的(ポジティブだが選別が重要)」とのスタンスを示している。
- 特に注目される国:
- インド:人口動態・デジタル化・製造業誘致を背景とした高成長シナリオが継続。
- インドネシア・メキシコ:サプライチェーン再編やリショアリングの受け皿として評価。
- 韓国:AIサプライチェーン(半導体等)へのエクスポージャーが強く、AI関連バスケットの恩恵が想定される。
- バリュエーション面では、EMは先進国に比べて依然としてディスカウント水準で取引されており、「リスクプレミアム縮小=複数拡大」の余地があるとされる。
規模別・スタイル別の見通し
- 大型株:
- 米国ではAIを中心としたメガキャップのEPS成長率が市場全体を上回る前提で、「依然として大型グロース優位」とする見通しが多い。
- ただし、一部レポートでは「集中度の高まりによるリスク」やバリュエーションの高さを指摘し、分散投資の重要性を強調。
- 中小型株:
- 欧州では「中型の内需・バリュー株」がMSCI Worldをアウトパフォームする可能性が示されている。
- 新興国では、消費・金融・インフラ関連などで中小型株にボトムアップの機会が多いとの指摘。
- スタイル(グロース vs バリュー)
- AIバリューチェーンを中心にグロース株のEPS成長率は2026年も20%超が見込まれ、全体平均を大きく上回るとの分析がある。
- 一方、金融・エネルギー・一部資本財などのバリュー/シクリカル株は、金利低下局面と景気底入れを背景に「配当+リバーション」によるリターンが期待される。
セクター別:注目テーマとリターン期待
セクター別の方向感(世界・2026年)
| セクター | コンセンサス方向感(2026年) | 背景・ポイント |
| テクノロジー | 強気〜やや強気 | AI投資継続・データセンター需要・半導体サイクル上昇。 |
| 通信サービス | 強気 | AI関連プラットフォームと広告・サブスク収益の成長。 |
| 金融 | やや強気 | 金利高止まりから低下への転換で、与信コスト安定+貸出需要回復。 |
| 一般消費財 | 中立〜やや強気 | 新興国中間層拡大、Eコマース・ブランド力のある企業に好機。 |
| 生活必需品 | 中立 | ディフェンシブ特性、金利低下局面では相対魅力度はやや低下も安定成長。 |
| ヘルスケア | 中立〜やや強気 | 高齢化・イノベーション(バイオ・医療機器)による中長期テーマ。 |
| 資本財・工業 | やや強気 | インフラ投資・防衛費拡大・省エネ投資などで継続的需要。 |
| エネルギー(旧来) | 中立 | 脱炭素の流れの中でボラは高いが、需給タイト化局面では相対アウトパフォームも。 |
| 公益 | やや強気 | データセンター向け電力需要増加、クリーンインフラとの連動。 |
| クリーンエネルギー | やや強気 | 2025年までの不振から、政策支援+需要増で反転の兆し。 |


