「シャープレシオ」をうまく使って投資で成功しましょう

投資コラム

シャープレシオとは何か?

シャープレシオとは、投資のリターンをリスクから分離して考えるための指標の一つです。シャープレシオは、投資リターンをリスクを考慮しないで考えた場合と比較して、投資リターンの効率性を示すものです。

つまり、取っているリスクに対してどのくらい効果的にリターンが得られているか、運用の効率性を数値化したものです。

数字が高いほうが効率が高いということになり、ファンドや投資手法を比較するためによく使われています。

シャープレシオは、投資家が投資リターンを最大化し、リスクを最小限に抑えるために利用することができます。シャープレシオは、投資家が投資のリスクを正確に把握し、リスクを最小限に抑えるために必要な情報が把握できるかどうかを評価するために使用されます。

シャープレシオの見方

シャープ・レシオとは、リターンからリスクフリーレートを引いた数値をリスクで割って求めた運用効率を計る指標で、数値の大きい方が運用の効率性が高いといわれています。

ノーベル経済学賞を受賞したウィリアム・シャープが考案したことからその名前がとられており、価額変動幅、リスクを考慮したパフォーマンス評価方法の代表的なものとして、広く使われています。

計算式はこちらです。

ざっくり計算するならば、リターン÷リスクとして理解していただいて構いません。

では、具体的な事例で使ってみましょう。以下のファンドAとファンドBを比較してみます。

単なるリターンだけで見てしまうと、過去3年の運用で得られたリターンはどちらも10%で変わらず、どちらを買っても優劣はないと考えがちです。

しかし、基準価額の振れ幅を示すリスクはファンドAの方が小さいです。つまりリターンは同じでも、Aは「緩やかに上昇したファンド」、Bは「乱高下しながら結果的に上昇したファンド」と言えます。

つまり、基準価額が上がったり下がったりを繰り返すファンドBに対し、値動きが安定しているファンドAは運用効率が良く、投資家が比較的安心して投資できるということです。

この例では、シャープレシオはファンドAは「2」、ファンドBは「1」ということになり、投資するならファンドAのほうが良い、ということになります。

シャープレシオの具体的事例

一般的には「シャープレシオ1」以上が優秀ファンドと言われており、「シャープレシオ2」に達すると超優秀と言われています。

株式に投資をするアクティブファンドの中でシャープレシオ2以上のファンドはほとんど見ることがありません、基本的にはシャープレシオ1を超えているかで比較判断しましょう。

ちなみに、日本株式のシャープレシオは0.31で、世界株式は0.43です。

インデックスファンドもこういった指数に連動しているため、シャープレシオから投資の効率性を考えた場合にはインデックスファンドよりそれより効率の高いアクティブファンドの方が良い、ということになります。

シャープレシオを使った投資戦略

シャープレシオとは、投資リターンをリスクに対してどのくらい得られるかを表す指標です。金融市場において、シャープレシオは重要な指標となります。

シャープレシオを使った投資戦略は、リスクを最小限に抑えながら最大限の利益を得ることを目的としています。シャープレシオを考慮した投資戦略を実行するためには、いくつかの方法があります。

まず、リスクを最小限に抑えるために、投資対象となる資産を適切に選択する必要があります。例えば、高シャープレシオを持つ資産を選択することで、リスクを抑えることができます。また、リスクを分散するために、多くの資産を投資することも有効な手段です。

次に、シャープレシオを考慮した投資戦略を実行するためには、適切なタイミングを選択する必要があります。例えば、高いシャープレシオを持つ資産を購入する際は、価格が安いタイミングを選択することで、最大限の利益を得ることができます。

シャープレシオを考慮した投資戦略を実行するためには、詳細な市場分析が必要です。リスクを最小限に抑え、最大限の利益を得るためには、市場情報を効率的に把握し、正しい投資判断を下すことが重要です。

シャープレシオを使ったリスク管理

リスク管理というと、多くの人がイメージするのは、リスクを最小限に抑えるために行う行動です。

しかし、リスク管理はそれ以上に広い意味を持っています。特に、シャープレシオを使ったリスク管理は、リスクを最小限に抑えるだけでなく、リスクを最大限に活用するために行う行動です。

それによって、最も効率的なリスク管理戦略を構築することができます。

シャープレシオを使ったリスク管理では、リスクを抑えるだけでなく、リスクを有効活用することを目指します。

例えば、ある投資を行う場合、シャープレシオを使ってリスクとリターンを比較し、リスクとリターンのバランスが良い投資を行うことができます。

シャープレシオを使えば、複数の投資を比較し、最もリスクとリターンのバランスが良い投資を行うことが可能です。

シャープレシオの比較の注意点

投資を行う際には、シャープレシオを比較して評価することが重要です。しかし、シャープレシオの比較には注意が必要です。

まず、シャープレシオを比較する際には、投資期間を同じにする必要があります。投資期間が異なる場合、投資収益率が異なるため、正しい比較ができません。

例えば、ファンドAは2008年のリーマンショックを含み、ファンドBはリーマンショックを含まないでは、単純に運用成績を比較できないからです。

次に、同じアセットクラスの比較に使うということです。シャープ・レシオは、基本的には「日本株」同士など、同じアセットクラス(カテゴリ)の商品比較に役立つものです。

例えば、リスクの高い「日本株」とリスクの低い「日本債券」を比較した場合、日本株のシャープ・レシオが高くても、そもそもリスクを冒したくない投資家にとっては日本株への投資は選択肢にないでしょう。

最後に、投資収益率を比較する際には、投資先のリスクを考慮する必要があります。リスクの高い投資先では、収益率が高くなる可能性がありますが、投資に失敗した場合、損失を被る可能性もあります。そのため、リスクと収益率をバランスよく考慮して比較する必要があります。

投資ポートフォリオでシャープレシオを使う

シャープレシオは、ポートフォリオを決める際にも活用できます。

前述したように、シャープ・レシオは、基本的には同一アセットの商品を比較するために使います。しかし、分散投資をする場合は別です。仮に株式100%ではリターンは高いがリスクが高すぎるという場合、「どのアセットにどれぐらい投資するか」を決める際にも利用できます。

例えば、株と債券を組み合わせて投資する場合に、シャープ・レシオ、リスク、リターンの数字を見て、何%ずつ保有すればいいのか、配分を決める際に活用します。

投資家の方の中で意外とシャープレシオを見ている方は少ないと思います。あくまで数値的な比較にはなりますが、シャープレシオをうまく使って投資を成功させましょう。

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