主として世界(日本を含む)の金融商品取引所に上場されている企業の株式に投資を行う。個別銘柄選択にあたっては、世界の主要拠点のアナリストによる徹底的な企業分析や直接面談による調査を活かした「ボトム・アップ・アプローチ」により、魅力的な投資機会の発掘に注力する。原則として対円での為替ヘッジを行わない。ファミリーファンド方式で運用。2月決算。
フィデリティ投信株式会社
ファンドの評価とパフォーマンス
10倍になるような銘柄を世界中から発掘
愛称が「テンバガー・ハンター」と付けられている通り、世界中から大きく化ける株を探すファンドです。
特徴としては、競争力のある製品やサービス、強固な財務基盤、かつ市場でまだ発掘されていないような割安のまま放置されているような銘柄を探します。
アクティブファンドに求められている、銘柄選定、売買タイミング、そしてパフォーマンスの真価が求められます。
さすがに10倍になるような銘柄を次々と当てるなんてことは相当難しいとは思いますが、それがある程度でもできていれば超優秀ファンドになると思います。
しかし、ファンドの愛称からすると「かなり高リスクな運用」をイメージしますが、実際はそうではありません。
組み入れ銘柄数は500を超え、かなりの銘柄数に投資していることがわかります。
これは株式ファンドでもかなりの銘柄数で、実際にはファンド名と違い、「分散投資によるリスクを抑えた運用」となっています。
年率のリスク値は設定来13%前後で推移しており、これは世界株平均の円ベースと比較しても小さく抑えられています。
インデックスより一歩攻めた世界株
パフォーマンスを見ると、円ベースの世界株平均をも大きく上回り、かなり良い成績です。
しかも、基準価額のブレ(リスク)もそれほど大きくなく、シャープレシオも1.4と、なかなかの良い運用ができている印象です。
気になって調べたところ、このファンドの平均PER(株価収益率)は約11倍、PBR(株価純資産倍率)は1.8倍でした。
比較としてMSCIワールドインデックスは、PER20倍、PBR4倍です。
つまり世界の平均よりもこのファンドの組み入れ銘柄は、「かなり割安」かつ「時価総額が小さい」ということです。
今後のパフォーマンスにも期待したいところです。
かなり銘柄分散が効いたアクティブファンドなので、長期・分散・積立を基本に少し攻めの世界株枠として使うと良いかもしれません。
ファンドの殿堂による評価は【★★★】です。
ファンド概要
フィデリティ・世界割安成長株投信は、世界中の「成長力があるのに株価が割安な企業」を探して投資し、長期的な値上がりを狙うアクティブ型の株式ファンドです。
愛称は「テンバガー・ハンター」で、10倍株候補を世界から発掘するイメージの商品になっています。
運用コンセプトと手法
割安成長株にフォーカス
企業の「長期的な成長力」と「株価の割安度」に着目して銘柄を選びます。
フィデリティが考える「本源的価値」に比べて株価が安いと判断される企業に投資し、ギャップが埋まる過程での株価上昇を狙います。
ボトムアップ・アプローチ
世界各地にいるアナリストが、決算書の分析、経営陣へのインタビュー、事業内容や競争力、財務の健全性のチェックなどを通じて企業を徹底調査します。
そのうえで「銘柄ごと」に積み上げてポートフォリオを組み立てるボトムアップ運用です。
ビジネスの持続的な成長性・競争優位性・収益性と株価の割安さを同時に見るのが特徴です。
分散投資と銘柄数
米国・ヨーロッパ・日本など、先進国中心に広く分散投資しています。
組入銘柄数は500銘柄超とかなり多く、1社への集中度を抑えています。
実際のポートフォリオのイメージ
- 上位銘柄例
- ウェルズ・ファーゴ(米国・金融)
- ユナイテッドヘルス・グループ(米国・ヘルスケア)
- PG&E(米国・公益事業)
- アリマンタシォン・クシュタール(カナダ・生活必需品)
- TDシネックスなどIT・一般消費財関連
- セクター分散
- 金融、ヘルスケア、生活必需品、情報技術、公益、不動産、一般消費財などに広く分散しています。
特徴・メリット
- 世界の割安成長株に一括投資
1本のファンドで世界中の割安成長株に分散投資できるため、個別株を自分で探す手間を省けます。中小型株も含めて幅広く投資しており、「将来テンバガーになりそうな銘柄」を早期に拾いにいくスタイルです。 - フィデリティの調査力
フィデリティは世界中にアナリストを配置し、企業訪問や面談を繰り返す「足で稼ぐ」リサーチを強みとしています。このグローバル調査体制を背景に、決算数字だけでは見えないビジネスの質や経営の実行力まで評価して銘柄を選定しています。 - 幅広い分散で個別リスクを抑制
銘柄数が多く、1銘柄あたりの組入比率は1%前後に抑えられているため、個社ショックによる影響は限定的になりやすい設計です。金融・IT・生活必需品・ヘルスケアなどセクターも分散されており、特定業種に偏らないよう配慮されています。
リスク・注意点
- 株式100%に近い値動きリスク
世界株式に実質ほぼフルインベストのため、基準価額の上下は大きくなりがちです。短期の値動きに一喜一憂する人より、「10年単位の長期目線」を持てる人向きです。 - 為替リスク(ヘッジなし)
円安になると円換算の基準価額には追い風、円高になると向かい風になります。為替を含めたトータルのリターンを見る必要があり、「ドル高・円安トレンドに乗りたい人」には相性がよい一方、円高局面では基準価額が下がりやすい点に注意です。 - アクティブ運用ゆえのコストと運用者リスク
インデックスファンドより信託報酬は高め(世界株アクティブとして一般的な水準)です。成否はフィデリティの銘柄選択力に大きく依存するため、運用チームの判断がうまくいかない期間もありえます。
ファンドの詳細データ
最新データとパフォーマンスは【Yahoo!ファイナンス】で詳しく見れます。


