ファンド概要
主要投資対象は、インドの企業の株式(DR(預託証書)を含む)。収益性、成長性、安定性、流動性を総合的に勘案して、投資銘柄を選別し、また、トップダウン・アプローチによる業種別配分を加味し、ポートフォリオを構築する。原則として、為替ヘッジは行わない。ベンチマークは、S&P BSE インド 200種指数(税引き前配当込み、円換算ベース)。ファミリーファンド方式で運用。9月決算。
野村アセットマネジメント株式会社
インド株指数を着実に上回る目的のポートフォリオ
アジア各国に投資を行うノムラ・アジア・シリーズにおける、インド株に特化したアクティブファンドです。
成長性などによる個別銘柄の選定に加え、業種別配分を意識したトップダウンアプローチが行われています。
つまり、インド株指数に構成が近い業種別配分を行うとともに、指数をしっかりと上回るパフォーマンスがあげられるよう、個別銘柄選定を行うというものです。
その結果、組み入れ銘柄数は約50銘柄ほどで、業種では銀行がポートフォリオの20%を占め、次いで不動産、素材、エネルギーなどの企業が多くなっています。
ポートフォリオの特徴としては、グローバルに展開するテクノロジー企業などの比率は低く、インドの経済成長の恩恵を受ける「内需関連株」が多くなっています。
指数と比べそこまで大胆な構成ではないものの、しっかりとアクティブファンドとしての銘柄選定が行われている様子です。
具体的には、不動産セクターや、一般消費財・サービスセクターなどは高めの投資比率を維持しており、一方、公益事業セクターやテクノロジーセクターなどは低めの投資比率となっています。
また、大型株主流でありながらも、中小型株やIPO銘柄なども分析を行い、随時組み入れを行っています。
ファンドの実績
パフォーマンスチャート
出所:Yahoo!ファイナンス
世界株=MSCIワールド・インデックス。円ベースは独自に計算。
組み入れ銘柄上位リスト
順位 | 銘柄名 | 国 | 業種 | 組み入れ比率 |
---|---|---|---|---|
1位 | ICICI BANK LTD | インド | 銀行 | 6.80% |
2位 | RELIANCE INDUSTRIES LIMITED | インド | エネルギー | 5.80% |
3位 | HDFC BANK LIMITED | インド | 銀行 | 5.00% |
4位 | MACROTECH DEVELOPERS LTD | インド | 不動産管理・開発 | 4.30% |
5位 | STATE BANK OF INDIA | インド | 銀行 | 3.20% |
6位 | DIXON TECHNOLOGIES INDIA LTD | インド | 耐久消費財・アパレル | 3.10% |
7位 | SIGNATUREGLOBAL INDIA LTD | インド | 不動産管理・開発 | 3.10% |
8位 | VARUN BEVERAGES LTD | インド | 食品・飲料・タバコ | 2.90% |
9位 | SHREE CEMENT LIMITED | インド | 素材 | 2.50% |
10位 | PHOENIX MILLS LTD | インド | 不動産管理・開発 | 2.40% |
指数に比べ大幅な高リターンはない
パフォーマンスを見ると、直近はインド株指数とほぼ同等か、やや指数を上回る動きが目立ちます。
過去1年といった期間では、指数を5%以上、上回る場面も多く大きくリターンはあげられています。
過去3年、5年といった中期では、指数とほぼ同等となっています。
これは、インド株指数の構成に近い組み入れはするものの、内需関連株や確度の高い銘柄に多めに配分することにより、しっかりと超過収益が積み上げられていると言えます。
ただ、大胆な投資行動はしていないため、指数を大きく上回ることはありません。
しかし、着実に指数とほぼ同等、もしくは少しの超過収益が得られていることから、きめ細やかな運用が行われていることがわかります。
売買回転率は1倍程度とそこまで銘柄入れ替えなどは行っていないものの、株価変動に応じて機動的に比率調整であるリバランスが行われています。
ただ、インド株ファンドの中でも値動きは比較的大きく、長期で見たリスク値は年率20%を超え、シャープレシオも1を下回るなど、ややリスクが大きいファンドと言えます。
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