わが国の取引所に上場されている株式(これに準ずるものを含む)の中から、割安と考えられる銘柄に投資。個別銘柄の選定にあたっては、PBR(株価純資産倍率)を基本指標とし、企業の財務指標、マクロ経済指標、独自の企業リサーチ情報等を勘案の上、組入銘柄候補を決定。組入銘柄の入替え、組入比率の調整は弾力的に行う。11月決算。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
ファンドの評価とパフォーマンス
典型的なバリュー株アクティブ運用
日本株のなかから、割安株(バリュー株)に特化した運用を行うアクティブファンドです。
銘柄選定にあたっては、PBR(株価純資産倍率)を主な指標とし、それ以外も勘案の上、組み入れを行っています。
直近のポートフォリオは、組み入れ銘柄数は約80銘柄ほどで、大型株も入っていますが主に中小型株の組み入れが目立ちます。
業種では、電気機器や輸送用機器が多いなど、市場平均とはさほど大きくは変わりません。
バリュエーションについては、ファンド平均でPBR1倍程度と、市場平均よりも割安になっており、ファンドの投資方針としてもこのPBRを特に重視していることがわかります。
そして、売買回転率は5倍近くであり、一般的なバリュー株ファンドよりも頻繁に銘柄入れ替えや比率調整が行われています。
実際に直近でもPBRの水準から、パナソニックホールディングス、ちゅうぎんフィナンシャルグループを売却した一方、三井⾦属鉱業、いよぎんホールディングスの買い⼊れなどを行っています。
バリュー株ファンドでありながら銘柄入れ替えを頻繁に行い、PBRの水準を常に分析し、投資を行っています。
超効率的ポートフォリオ
ファンドのパフォーマンスは、かなり効率的なものとなっています。
まず、分配金込みのリターンは中長期的に年率30%を超え、日本株ファンドの中でもトップクラスのリターンがあがっています。
相場環境により一時的な高リターンが出ているファンドは他にも多くあるものの、このファンドはその高リターンが中長期的に安定していることが特徴です。
そして、リターンが高いというだけでなく、リスクも低く抑えられています。
値動きの大きさを示すリスクは、年率13%程度で推移し、これは市場平均よりも低く抑えられている数字です。
リターンがとても高く、リスクは低く抑えられていることから、このファンドのシャープレシオは驚異的です。
過去3年平均ではシャープレシオは3近く、過去5年平均では2.4となっています。
これは、日本株ファンドだけでなく数多くあるアクティブファンド全体の中でもトップクラスの水準です。
つまり、日本のバリュー株に特化しながらも、高リターンが継続的にあげられており、その運用の効率性は全ファンドの中でもトップクラスのアクティブファンドです。
日本株の動向の影響は受けるものの、是非ともポートフォリオに加えたいアクティブファンドの一つだと言えます。
ファンドの殿堂による評価は【★★★】です。
ファンド概要
ウツミ屋日本株ファンド「あゆみ」は、日本株の中から「割安だが業績が良い会社」を選んで投資する、中長期の値上がり益狙いのアクティブ型バリューファンドです。
インデックスでは拾いきれない低PBR・好業績銘柄に厚く配分することで、TOPIXなど日本株市場を上回るリターンを狙う設計になっています。
運用手法のポイント
①投資対象と組入比率
- 投資対象:日本の証券取引所に上場している株式(これに準ずるものを含む)が主な投資対象。
- 株式組入比率:原則として日本株に90〜100%投資する方針で、株式比率の上下(90〜100%のレンジ)は市況を見ながら機動的に調整。
- 外貨建資産:外貨建資産への投資は行わないため、為替リスクは実質的にとっていない構造。
②銘柄選定の軸(PBRを基本指標とする割安株投資)
- 基本指標:
- PBR(株価純資産倍率)を基本指標とし、株価が企業の純資産(解散価値)と比べて割安と判断できる銘柄に注目。
- 割安+好業績:
- 単にPBRが低いだけでなく、「好業績(利益水準や収益性が高い)にもかかわらず、株価が割安」と考えられる銘柄を重視。
- 補助的に見る指標:
- 財務指標:財務健全性(自己資本比率など)、収益性(ROE・営業利益率など)、成長性(売上・利益の伸び)を総合的に評価。
- マクロ経済指標:景気動向や金利、為替、在庫循環などのマクロ環境も踏まえて投資テーマを検討。
- 自社リサーチ:運用会社の企業リサーチレポートやアナリスト情報を活用。
③ポートフォリオ構築と入れ替え
- 割安ポートフォリオ:
- ファンド全体の平均PBRが市場(TOPIXなど)より低くなるように組み、割安な日本株ポートフォリオを構築。
- 銘柄入れ替え:
- 割安度が薄れた銘柄(株価が上がり過ぎた銘柄)を利益確定し、新たに割安度が高くなった銘柄に乗り換えるスタイル。
- 業績悪化や投資ストーリー崩れが見えた銘柄については、適宜組入比率を引き下げたり売却したりして入れ替え。
- 株式比率調整:
- 足元のボラティリティや市況を見ながら、株式組入比率を90〜100%の範囲で弾力的にコントロール。
プラス面の特徴
- 本格派バリューファンド:PBRをベースにした割安株投資で、東証が近年求めている「PBR1倍割れの解消」トレンドとも相性が良い運用コンセプト。
- 長期リターンの実績:トータルリターン(税引前)は、1年・3年・5年・10年いずれの期間でも高水準の年率リターンを記録しており、長期のパフォーマンス評価サイトでも高評価(モーニングスターの総合レーティング★5など)。
- 日本株100%でわかりやすい:投資対象が日本株のみなので、為替リスクや海外政治リスクを気にせず、「日本企業の株価に素直に乗るファンド」として説明しやすい。
マイナス面・注意点
- 信託報酬は高め:
- 信託報酬は年率約2.09%(税抜1.9%+税など、実質負担ベース)と、日本株アクティブの中でも高水準。
- インデックスファンド(TOPIX連動など)の0.1%台と比べると明確なコスト差があるため、「それでもこのファンドの運用力にコストを払う価値があるか」がポイントになります。
- 値動きのブレは大きい:
- 日本株100%かつ割安株への集中度も高いため、TOPIXよりボラティリティが高くなる局面もある。
- 「安い株」が見直される局面では大きく上がる一方、相場全体がリスクオフになると、短期的な下落も避けられない。
- 分散不足への注意:
- 国内株式に資産が偏るため、全世界株インデックスなどと組み合わせないと、国・通貨分散が不十分になりやすい。
ファンドの詳細データ
最新データとパフォーマンスは【Yahoo!ファイナンス】で詳しく見れます。


