主として米国の株式の中で、成長性が高いと判断される企業や、企業の本質的価値に比較して過小評価されていると判断される企業の株式等に投資する。大型株式から小型株式まで幅広い時価総額規模の企業を投資対象とする。銘柄選択に関しては、個別企業分析に基づく「ボトム・アップ・アプローチ」を重視した運用を行う。原則として対円での為替ヘッジを行わない。ファミリーファンド方式で運用。5月決算。
ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社
ファンドの評価とパフォーマンス
大中小問わず米国成長株に投資
このファンドは、主に米国の成長株に投資を行うアクティブファンドです。
「オールキャップ」とは、大型株は中小型株といった規模を問わず全般的な銘柄を投資対象にしていることを指します。
とはいえ、実質的に組み入れの中心的な銘柄は超大型株や大型株となっており、あくまでも中小型株も組み入れます、ということになっています。
組み入れ銘柄数は約100で、ポートフォリオの3割近くをテクノロジー企業が占め、成長株を主に組み入れています。
上位銘柄の顔ぶれを見ると、米国市場でも上位に入る超大型テクノロジー企業が占めているものの、他の銘柄を見ると中小型株のテクノロジー企業やヘルスケア、情報通信なども多く組み入れており、幅広く成長株に分散投資しています。
投資のテーマは、AI分野における「勝ち組」企業、有望な新薬を有する製薬会社や臨床開発を包括的にサポートするヘルスケア企業、質が高く、環境変化への耐性が強いと考えられるインターネット・プラットフォーム、決済サービス、日用品といった消費関連などに注目しています。
売買回転率は2倍を超え、ある程度銘柄入れ替えなども行っていることがわかります。
設定来のパフォーマンスは順調
設定されて期間が経っていないファンドですが、これまでの動きはかなり順調となっています。
2022年11月の設定来、基本的には右肩上がりで基準価額は上昇しており、これまでの世界株平均やS&P500をも大きく上回るリターンがあがっています。
これは、単純に米国成長株の動きが良かったことが大きいですが、市場平均よりも大きなリターンがあがっていることもあり、ファンドの運用も良好と言えます。
ファンドの値動きもやや抑えられており、シャープレシオも1.6と高くなっています。
ファンドのポートフォリオを見ると、資産のコアの部分では超大型株や大型株を保有し、他の部分では銘柄分散を図りながらも中小型株を組み入れています。
そのことにより、これだけのパフォーマンスがあげられているのだと言えます。
しかし、設定されてまだ期間が経っていないことから、今後もこの高パフォーマンスが続くかは不透明です。
そのため、このファンドが長期的に投資に見合うかどうかはなんとも言えませんが、少なくとも設定来これまでの動きだけで見れば、かなり順調な動きを見せているとは言えます。
ファンドの殿堂による評価は【★★】です。
ファンド概要
ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドは、米国株式市場の「大型~小型株まで」を一括でカバーし、成長株と割安株の両方に厳選投資するアクティブファンドです。
運用手法のポイント
このファンドの運用の肝は「オールキャップ×グロース+バリュー×ボトムアップ」の組み合わせです。
- オールキャップ運用
- 時価総額の大きい大型株から、中型株・小型株まで、幅広い規模の企業を投資対象にするスタイル。
- 大型株の安定感と、小型株の成長余地の両方をポートフォリオに取り入れられるのが特徴です。
- 成長株+割安株に投資
- 「成長性が高いと判断される企業」=売上や利益の伸びが期待できるグロース株。
- 「本質的価値に比べて過小評価されている企業」=割安に放置されているバリュー株。
- 一方に偏らず、成長と割安の両面から銘柄を組み合わせることで、市場環境の変化に対応しやすい設計になっています。
- ボトムアップ・アプローチ
- 個別企業ごとの綿密な調査・分析にもとづき、一社ずつ投資価値を判断して組み入れる手法。
- ティー・ロウ・プライスのアナリストが作成する独自のリサーチ(業績、競争力、ビジネスモデル、経営陣など)を活用し、銘柄選定を行います。
特徴・メリット
- 米国株を“サイズ横断”でカバー
- S&P500のような大型株中心の指数とは違い、中小型株も含めて投資できるため、将来の成長企業も取り込みやすい構造です。
- 成長相場・バリュー相場どちらにも対応しやすい
- 成長株と割安株の両方を組み入れることで、「グロース有利の局面」「バリュー有利の局面」のどちらにも一定程度対応できる設計です。
- グローバル運用会社のリサーチ力
- ティー・ロウ・プライスは、ボルティモア本社を中心に世界展開している老舗アセットマネジメント会社で、株式・債券・マルチアセットなどで大規模な調査体制を持っています。
- 米国株に特化したファンドラインナップも多く、同社の米国株リサーチ力を活かした戦略の一つがこのオールキャップ戦略という位置付けです。
注意点・リスク
- 株価変動リスク
- 実質的に株式100%に近い運用となるため、米国株式市場が大きく下落した局面では、このファンドの基準価額も大きく値下がりする可能性があります。
- 為替リスク(為替ヘッジなし)
- ドル建てではプラスでも、円高が進むと円換算リターンが目減りすることがあります。逆に、円安が進めば追い風になります。
- アクティブ運用ゆえのコスト
- 個別銘柄の調査・選別を行うアクティブファンドのため、信託報酬などのコストは低コストインデックスより高めに設定されています。
- 「そのコストを払ってでも、プロの銘柄選びに期待するか」が投資判断のポイントになります。
ファンドの詳細データ
最新データとパフォーマンスは【Yahoo!ファイナンス】で詳しく見れます。


