日本を含む世界の株式および債券等への投資ならびにデリバティブ取引を行い、信託財産の成長を図る。様々なアセット・クラス(資産)への分散投資と投資戦略を活用し、市場環境に応じて資産配分を機動的に変更することで、下落リスクを低減しつつ中期的に安定した収益の獲得を目指す。ファミリーファンド方式で運用。2、8月決算。
ピクテ・ジャパン株式会社
ファンドの評価とパフォーマンス
世界中の金融商品を網羅
このファンドは、ピクテが運用するバランスファンドですが、投資先はピクテのさまざまなファンドに分散投資を行うファンドです。
安定資産である債券を中心に、世界株式にも投資を行いますが、ESGやロボティクスなどある程度テーマを絞ったものも含まれます。
そして投資先の特徴としてはオルタナティブファンド(株式ロング・ショートなど)にも多く投資を行い、資産の分散を図ります。
相場環境に応じてそれらの比率を機動的に切り替え、不安定な状況ではキャッシュ比率をかなり多めにするなどの戦略が取られます。
機動的なアセットアロケーションを行うファンドは、リスクの割にパフォーマンスがついてこないケースが多いですが、詳細を見てみましょう。
機動的なアセットアロケーションが裏目に
ファンドの哲学は「負けない運用」を目指すとのことですが、パフォーマンスはほぼ横ばいです。
リターンは年率2%程度の期間が多いです。
そして肝心のリスクは、年率5%程度です。
低リスク低リターンとも言える数字ですが、もう少しリスクに見合ったリターンがほしいところです。
「負けない運用」とは、下落リスクを低減しつつ中期的に安定した収益を獲得する運用をいいますが、安定したプラス収益が出ないようでは意味がありません。
資産を見ると、株式が約25%、債券が約35%、オルタナティブが約20%、キャッシュが約15%となっており、その比率は日々組み替えられています。
パフォーマンスが上がらない要因としては、機動的なアセットアロケーションが裏目に出ている、分散しすぎている、投資先ファンドとの手数料が多い、などが挙げられます。
ファンド哲学やアセットアロケーションの方針などを見ると一見魅力的に感じますが、あまり投資ポートフォリオに入れる意味のないファンドと言えます。
ファンドの殿堂による評価は【★】です。
ファンド概要
ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド(愛称:クアトロ)は、世界中の株式・債券・REIT・コモディティなどに分散投資し、中長期で安定した収益の獲得を目指すバランス型ファンドです。
市場環境に応じて資産配分を機動的に変える「おまかせ型」の運用が特徴で、1本で幅広い資産に投資したい初心者~中級者向きの商品と言えます。
運用目的とコンセプト
- 目的:
- 様々な資産に分散投資し、「下落リスクを抑えながら、中長期的に安定した収益の獲得」を目指すこと。
- コンセプトのポイント:
- 値動きの異なる資産を組み合わせることで、ポートフォリオ全体の値動きを安定させる「ポートフォリオ効果」を追求。
- 単一の株式ファンドよりリスクを抑えつつ、預金よりも高いリターンを目指す設計。
運用手法(資産配分の考え方)
- マルチアセットへの分散投資
- 投資対象は主に以下のようなアセットクラス:
- 世界の株式(先進国株、新興国株など)。
- 世界の債券(国債・社債・ハイイールド債など)。
- REIT(不動産投資信託)やインフラ関連(MLP等)。
- コモディティ(商品)やロング・ショート戦略などオルタナティブ。
- これらを複数の投資信託(指定投資信託証券)を通じて保有することで、1本で広く分散投資ができる仕組みになっています。
- 投資対象は主に以下のようなアセットクラス:
- 機動的な資産配分(アロケーション)
- 資産配分は固定ではなく、運用会社が市場環境に応じて機動的に変更します。
- 具体的な考え方:
- リスクオン局面(株式に追い風の局面)では、株式やリスク資産の比率を高める方針。
- リスクオフ局面(株式が不安定な局面)では、債券やキャッシュの比率を高めるなどして下落リスクの抑制を図る。
- 資産配分の決定には、各資産のリターン見通しとリスク(変動性)を分析し、組み合わせとしてのリスク・リターンを最適化するアプローチが用いられます。
- ファンド・オブ・ファンズによる戦略選択
- マザーファンドは、ピクテグループなどが運用する複数の戦略ファンドを選別し、それらを組み合わせて運用します。
- 戦略選択のポイント:
- 各戦略の運用力や資産クラスの特徴を評価し、分散効果の高い組み合わせを目指す。
- 一つ一つの戦略ファンドに投資家が直接アクセスするのは難しいため、「プロが選んだ戦略の詰め合わせ」をまとめて買うイメージに近い構造です。
メリット・強み
- 1本で広く分散:株式・債券・REIT・コモディティなど、複数資産に自動的に分散投資できるため、自分で銘柄や比率を細かく選ばなくても分散効果を得やすい。
- 機動的なリスク調整:相場の状況に応じて資産配分を変えるため、「ずっと株100%」よりも下落局面でのダメージを抑えやすい設計。
- プロの戦略選択:複数の運用戦略を専門家が選別・組み合わせるため、自力で情報収集しながら戦略を乗り換える手間を省ける。
- 中長期の安定成長志向:短期の値上がりではなく、数年単位での安定したリターンを狙う設計で、資産形成用のコアにもサテライトにも使いやすい構造です。
リスク・デメリット面
- 元本保証ではない:株式やコモディティなど価格変動の大きい資産も含むため、基準価額が下落し元本を割り込むリスクがあります。
- 相場急変時の下落:分散投資や資産配分調整を行っても、リーマンショック級の全面安局面などでは大きく値下がりする可能性があります。
- コスト負担:ファンド・オブ・ファンズ構造のため、組入先ファンドの費用も間接的に負担することになり、低コストインデックスに比べると費用面のハンデがあります。
- 運用者への依存:資産配分や戦略選択は運用会社の判断に大きく依存するため、期待したほどリスクが抑えられない、リターンが伸びないといった可能性もあります。
ファンドの詳細データ
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